札幌ハプニングを振り返る。


■札幌ハプニングを作る上で、大事にしたこと

下準備が整ってくるのと同時に、中身の問題つまり「何をするか」という問題が浮かび上がってきます。
単純にImprovEverywhereの「Frozen Grand Central」をマネをすることは簡単ですが、実は08年の冬の時点で既に世界中でフリーズイベントが行われていて、若干乗り遅れた感もありました。
さすがにここで後追いするのはダサいので、実験的にオリジナルの要素を見つけることにしました。ここで意識したのは3つ。

1.「公共事業」であること

教文という施設を後ろ盾に、既存の枠組みの中で公的資金を使って行うということ。
ある意味こういったものにOKが出る教文を僕は自慢したかったし、個人でやると「お遊び」の枠で見られてしまうと思ったので、リスク承知で「公共事業」にしようと思いました。


「結婚式場から花嫁強奪!」を再現した「ランナウェイ花嫁」(2009.7)

2.「市民参加型」であること

公共事業である以上は、開かれていなければなりません!
なので市民参加型という形でなければならないと思いました。
参加しやすくするために劇団という形はとらず、プロジェクトごとに1、2回の練習機会を都度設けて、そこに体ひとつで集まった方々と作る形式にしました。

演劇の面白さや役者のすごさというのは、間近で体験してみないとなかなかピンとこない、というのが演劇のワークショップなどを見て体験した後の僕の実感でした。
クオリティをどう保つかという問題はありましたが、パフォーマンスというよりも一揆、よりも不器用な「運動」である側面を打ち出せれば、充分見るに値するものになるんじゃないかと思ってました。そして何より弦巻さんが本当に素晴らしい演出を付けてくれました。本当に弦巻さん無しじゃできませんでした。

そして3つ目は「ベタな光景」を再現すること。これはアートの要素とも深く関わるので次のページで説明します。

【次ページ】3.「ベタな光景」にこだわり続けた理由